こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マン(@kobito_kabu)です。
2011年から2017年までに、会社員の手取りがこんなに減った!
以前、WBSという番組でそんな特集が取り上げられました。
減り続ける手取り
2011年→年収300万-19万=手取281万
2017年→年収300万-39万=手取261万
2011年→年収500万-66万=手取434万
2017年→年収500万-92万=手取408万 pic.twitter.com/3tkMSoNZZQ— 株吉 (@cischaba) January 27, 2019
こうやって見ると、ずいぶんと手取りが減ったことが分かります。
- 給与は増えていない
- 税金は増えている
- 社会保険料は増えている
→個人で対策を打たないとジリ貧!
順番に見ていきましょう。
目次
サラリーマンの手取りは上がらない可能性が高い
手取りが少ない理由①年収は増えていない
こちらをご覧ください。2007年~2017年の10年間で、ほとんど平均給与は上がっていません。
- 2007年:437.2万円 → 2017年:432.2万円
(出典:【図解・経済】民間平均給与の推移)
リーマンショックという経済危機ののち、上昇傾向にあることは間違いありません。とはいえ、1997年のピーク「467万円」を未だ超えられていないのです。
10年どころか、20年という期間で見ても給与は増えていないのです。
従業員への給与を増やさない一方で、企業は莫大な利益を貯めこんでいます(人件費を増やさないからこそ利益が出るのです)。
こんなニュースを、新聞やテレビで目にしたことがないでしょうか?
日本の好景気が戦後2番目の長さで続いているというものです。
内閣府は13日、2012年12月を起点とする景気回復の長さが17年9月時点で高度経済成長期の「いざなぎ景気」を超えたと正式に判定した。景気回復の長さは戦後2番目になる。
(出典:日本経済新聞)
- 平均給与の推移のグラフ
- 内部留保の推移のグラフ
先ほど紹介したこの2つを見比べると、この好景気で稼ぎ出された利益が、会社員へ還元されていないことが読み取れます。
人件費をどうコントロールするかは経営判断ですから、いち従業員が騒ぎ立てたところで現実は変わりません。大切なのは、まずもってこの事実を認識することです。
- 平均給与は増えていない
- 企業は稼いでいるが、従業員に還元していない
手取りが少ない理由②:社会保険料や税金は増え続けている
年収は増えていませんが、社会保険料は増えています。
年収700万円の人の場合
- 2006年:80万円 → 2016年:100万円
と、社会保険料の負担は20万円も増えています。
(出典:NIKKEI STYLE)
税金関係も、増税方向への見直しが目白押しです。
- 給与所得控除の見直し
- 配偶者控除の見直し
- 相続税の基礎控除の見直し
- 消費税10%への増税
その原因は、言わずもがな「日本国の人口動態」にあります。
超少子高齢化社会をひたすら突き進んでいるからです。医療費や年金などの社会保障費の増大はとどまるところを知らず、いくらカネがあっても足りないのです。
人口予測は、最も精度の高い予測の1つです。人口は、特殊な事態を除いては、ある日突然急増したり急減したりすることはありません。
イビツな人口構成がいつバランスの良い状態になるのかは分かりませんが、少なくとも今後20年30年で解決される問題ではないでしょう。
- 社会保険料は増え続ける!
- 税金は増え続ける!
もし株主になっていたら?
毎年100万円×10年、高配当株に投資していたら
もし、2009年~2018年の10年間で
- 税引後配当利回り3%
- 増配率5%の高配当株に
- 毎年100万円
- 10年間
積立ていたらどうなったでしょうか?(※配当金は再投資せず、すべて消費するものと仮定)
現時点で、年間37.7万円の配当金が得られたことになります。
つまり、手取りの減少額を補えたということです。こういう防衛策をとっていかないと、一般家庭の家計はジリ貧です。
日本企業は、従業員への還元には消極的な一方、株主への還元を強めています。
それは、配当総額の推移を見ても明らかです。
- 2010年:約5兆円弱 → 2018年予想:約10兆円
(出典:【図解・経済】東証1部の配当総額の推移)
たったの8年で、配当総額は約2倍に成長したというわけです。
ちなみに、この間に日経平均株価は倍以上になりました。配当金が得られ続けただけではなく、投資元本も大きく成長したということになります。
乗り遅れないように、私もすぐに投資を始めなきゃ!←あぶない
こういう情報を見た時に、すぐに私も投資を始めなきゃ!と行動を起こしてしまうのは危険です。投資にはリスクがつきものだからです。
この7~8年は、世界的に見ても強気相場が続いています。
今でこそリスクを取った人たちは報われていますが、それは結果論。どう転んでいたか(これからどう転ぶか)は誰にも分からないのです。
ただでさえ給与は上がらず、社会保険料や税金は増え続けるというこの状況。不景気に見舞われ株式までヤられたら、目も当てられません。
株価や配当は、景気の影響を強く受けるのです。
- 株式投資をすれば、増えない給与・増税・社会保険料増加のマイナスを補えるかもしれない。
- しかし、株式投資をしたことで、さらにマイナスが増えるかもしれない。
企業は、不景気になると容赦なく賞与をカットしてきます。ダブルパンチは本当にキツイです。
金融の世界では、運用額の大きさがモノを言います。
運用資産の少ない庶民にとっては、
株式投資をすれば確実に豊かになれる!
なんて、そんな甘い話ではないということですね。運用資産1000万円・年利4~5%のマトモな運用ができてようやく「手取り減少を補える」というレベルです。
株式投資にはメリットがありますが、リスクは十分にコントロールしなくてはなりません。
手取りが少ないと感じたら、この3つで対策!
- 株式投資には資産を増やすパワーがある
- とはいえ、リスクもある
では、どうすればいいのか?
この3つを同時並行するのが吉です。
- 知識の強化
- 家計の見直し
- 投資の実践
①知識の強化
とにもかくにも、お金に関する「マトモな知識」を身につける必要があります。
体系的に学べるのはFP資格です。年間を通して10万人を越える受験者います。人気資格ゆえに、試験・教材の質はイイ感じ。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
学習のメリットや学習方法など、詳しくはこちらの記事をどうぞ。
株式投資に関してはビジネス会計検定がおすすめ。
基本的な投資ワードの意味・使い方を幅広く学ぶことができます。合格率は50~60%と高く、勉強時間の目安は30~100時間ほど。
3級ぐらいの知識があれば、十分に四季報や一般的な投資本を読みこなせるようになるでしょう。
また最近では、Youtubeで、有料級の情報を無料公開している方もいます。
- 外部サイト(Youtube):知識武装で生き残れ!-自由の学問-
FP資格を通じた座学、動画を通じた学習などで、コツコツと知識を貯めこんでいきましょう。
知っているか知らないかで、生涯で1,000万円とか2,000万円とかのレベルで影響があるので、学習のコスパは悪くないと断言できます。
②家計の見直し
知識を身につけつつ、リアルに家計を見直していきましょう。
- 家賃を払いすぎていないか?
- ムダな保険に入っていないか?
- 通信費を払いすぎていないか?
- そもそも、月に、何にいくら払っているか把握できているか?
…etc
↓のようなことにお金を使っていると、お金は絶対に貯まりません。
支出の把握なくして、家計の見直しは不可能です。
という人は
- 基本的に、すべてクレカ払いにする
- マネーフォワード(基本無料の家計管理アプリ)と連携する
この2つだけでオッケー。自動で家計簿が作られます。
おすすめのクレカは楽天カード。私の生活費はすべて楽天カードで決済しています。ポイントがガンガン貯まるので、スマホ代の負担はゼロになりました。
黒字(収入-支出の差額)が大きくなればなるほど、
- 投資できる金額も増えていきますし、
- もし株式投資で想定以上の損失を抱えても、生活が破綻することにはなりません
リスク耐性が強くなるということです。
盤石な家計こそが、すべての土台です。
③投資の実践
知識を蓄え、家計の見直しをするとともに、リアルな投資も実践していきます。
色々と分からなくて不安なことも多いと思いますが、カンペキ主義は捨てましょう。小さな失敗と気づきを繰り返しながら、進んでいければOKなのです。
マズイのは、一発で取り返しのつかない致命的な失敗を犯すことです。
- 少額から始める
- 投資する銘柄は分散する
- 投資する時期も分散する
投資を始めてから3~5年ぐらいの目標は「値動きに慣れること」と言っても過言ではありません。
こう思った金額の
- 半分とか
- 3分の1とか
それぐらいの金額でOKです。多くの人は、自分で思っているほどリスク耐性がないからです。
※倒産リスク、元本割れリスク、為替リスク…投資の世界はリスクがたくさん。そのリスクをコントロールできるのも、リスクが現実化したときの損失を受け入れるのも、自分だけです。もし進むと決めたのなら、覚悟して進みましょう。
とにかく少額から始めて、投資のリアルを少しずつ学んでいけるといいですね。
という人には、楽天証券とお答えしておきます。
- 業界屈指の格安手数料
- 口座開設・維持料はもちろん無料
- 豊富な投資対象
- 楽天カードを利用した投信積立でポイントが貯まる
- 他の楽天サービス(楽天銀行や楽天市場)との相性がバツグン
こびと株.comのメンバーは、全員が楽天証券の口座だけですべてを完結させています。ラクでいいですね。
まとめ:手取りが減るから、対策をしていこう
- 給与は増えていない
- 税金は増えている
- 社会保険料は増えている
→手取りは減り続けている(これからも厳しそう)
だから
- お金の知識を身につけて
- 家計を見直しつつ
- 投資を実践しよう
こういうことです。
わたくし個人といたしましては
- 倹約して、高配当株を買い続ける
これだけをひたすら愚直に続けてまいる所存です。
それではまたっ!
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