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こんな人のための記事です。
- 経理でうまくいく人・いかない人
- 経理の仕事
- 経理の価値観
- 経理の必須スキル
- 今すぐやるべき3つのこと
経理部で生き残るためにするべきことがわかります!
目次
こんな人が書いています
経理ひとすじ10年超。新卒専門職採用で経理部に配属されて以来、経理部の内側から「突然経理に配属されちゃってびっくりしている人」をたくさん見てきました。
うまく経理に溶け込めた人もいました。能力が発揮できずにもんもんとし、ついには左遷されてしまった人や、会社を辞めてしまった人もいました。
ずっと経理にいる身からすると
- ああ、今の発言…。周りの目が冷たくなったよ…。悪意はないんだろうなぁ…
- 日々着々とマイナスポイントを貯めている…前の部署ではプラスポイントだったんだろうけど、ここは経理部…
- 前の部署にいたときは、優秀で評判だった人なのに…もったいないなぁ…
こんな風に思うことが少なくありません。
「ほんのちょっと認識がちがえば、行動がちがえば、結果は全然ちがうのになぁ」と思うポイントをご紹介することで、みなさまのお役に立てたらうれしいです。
経理部で、うまくいく人・いかない人
さて、想定外に経理部へ配属されることになったみなさん。おめでとうございます!
「おめでとうございますだぁ?何言ってんだよ!オレは経理なんていやだぁーーー!」
「うげぇ…経理か…これのどこがめでたいんだ…」
こんな風に思っている人も多いかもしれませんが、ちょっと待ってください。
経理を10年以上やった私が言います。経理って、めっちゃいい仕事ですよ!
- 気を使う「お客さんとの接点」が無い
- 年間通してスケジュールがよみやすい(≒休みがとりやすい)
- 典型的な専門職。一生モノの知識が身に着く
- 転職しやすい
…経理の良さについて語りだすといくらでも長くなってしまいますので、このあたりにして本題に移ります。(経理の魅力について読んでくださる方は、「経理の魅力&やりがいを、経理歴10年の中堅社員がお伝えします」をご覧ください!)
経理に配属された初心者さんのうち、うまくいった人とうまくいかなかった人の特徴です。それぞれ3つずつにしぼってまとめますので、ざっと目を通してみてくださいね。
うまくいく人
経理に配属されてうまくいく初心者さんの特徴は、
- 素直な人
- 勉強家
- 得意分野を謙虚に活かす人
の3つです。
まずは、素直であること。
経理はちょっと特殊な専門職ですから、はじめはわからないことがたくさんあるはず。そんなときは、もともといる経理部員から素直に学びましょう。
と思われたら◎。元の職種の知識・経験にこだわるのはNGです。
そして勉強家であること。
専門知識がないと戦えないのが経理です。勉強から逃げようとしてはいけません。
と思われれば◎。いつまでも「オレ数字ダメだからさ~」なんて言っているのはNGです。
最後は、得意分野を謙虚に活かせること。
会計・税務の専門知識が必須の経理部ですが、他にも役立つスキルはもちろんあります。商品知識、社内外の人脈、パソコンスキル、英語力などです。
専門知識の面でフォローしてもらう代わりに、他のスキルで周りの役に立てればwin-winで◎。メイン業務がおぼつかないのに、人のサポートをめんどくさがるのはNGです。
うまくいかない人
反対に、経理部でうまくいかない初心者さんの特徴は
- 知識習得をあきらめてしまう人
- 態度が大きい人
- スケジュール管理ができない人
ですね。
まず、経理の知識習得をあきらめてしまう人。
経理をやる以上、経理知識は必須。経理部に配属された以上、初心者とはいえあなたは既に経理のプロなのです。知識習得をあきらめていい理由はありません。
よくきく言い訳は、「もう年だから…」「ボクの専門は経理じゃないから…」などです。こんなことを言っている人とは、一緒に働きたくありませんよね。
次に、態度が大きい人です。
経理は専門家の集団。経理知識のない人が、年齢や役職を盾にえらそうな態度をとると、きっと大ブーイングを受けます。
わからない仕事で大きな口をきいて人の邪魔をすることのないよう、あくまで謙虚にがんばりましょう。
最後に、スケジュール管理ができない人です。
「経理の仕事は準備がすべて」といっても過言ではありません。それほど、スケジュール管理が重要なのです。
何か月も先の締め切りに向かって、どんなタイミングでどんな準備をするのか、考えていくことになります。他の仕事をしていたとき以上に、スケジュール管理に気を配りましょう。
経理の仕事
経理の仕事の目的は「会計情報」をとりまとめて報告することです。この会計情報が詰まった資料の代表が「財務諸表」ですね。経理の仕事のメインは、この財務諸表の作成です。
このあたりの話は、経理と財務の違いとして、別の記事に詳しく書いています。経理の部分だけでも、ぜひ読んでみてくださいね。
ここでは、スケジュールごとに、主な業務を具体的にみてみましょう。
日次業務(毎日すること)
- 伝票処理
- 質問対応
伝票の処理は、経理の基本です。
出金伝票や入金伝票を起票したり、起票された伝票をチェックしたりします。
- 起票内容を説明する資料を作る
- 請求書などの証拠書類を確認する
- 紙の伝票を整理する
といった付随業務もあります。
そして、他部門からの質問への対応。
経理初心者が最初に覚えるべきは、「どの質問はだれに確認して回答すれば良いのか」です。
他部門からの質問は、
- 即答できるカンタンな質問から
- 検討に何週間もかかる難解な質問まで
よりどりみどりです。経理初心者には、それが①②のどちらなのか判断できないことが少なくありません。
だから、各業務の担当者に確認しながら回答する必要が出てきます。そのためには、「その質問と関係のある業務の担当者はだれか」を見極めることが重要なのです。
月次業務(毎月すること)
- 月次決算処理
- 給与計算
月次決算の処理です。
- 仮勘定や経過勘定の整理
- 減価償却費の計上
- 退職給付費用の計上
など、基本的な処理がたくさん含まれています。初心者経理マンにとっては、月次決算で担当できる業務を増やすことが、最初の目標になるかもしれません。
給与計算は、会社により、人事部の担当である場合と経理部の担当である場合とがあります。
総支給額から税金や保険料を引いて差し引き支給額を計算します。
- 途中入社
- 退社
- 引っ越し
- 結婚・離婚
など、ひとりひとりの状況に合わせて、確実に対応し、処理していかなければいけません。
四半期業務(毎四半期すること)
- 四半期決算処理
- 開示資料作成
四半期決算処理は、多くの場合、月次決算よりも高度で正確な処理を求められます。社外へ報告するための数字作りが必要だからです。
法令等にもとづき、必要な会計処理を行います。はじめは定型的で基本的な業務を、おいおい法改正など論点になる業務を担当していくことになるでしょう。
開示資料の作成は、社外への報告資料をつくる業務です。
専門性が高いわりに、経理初心者が取り組みやすい業務です。なぜなら、簿記の知識を必要としない部分が多いからです。
中身の数字作成には関われない段階でも、書類のとりまとめや項目の確認など、できることがきっとあります。
年次業務(毎年すること)
- 予算管理
- 税務申告
予算管理は、売上や原価、経費などについて全社的な予算をつくる業務です。
基本的には社内管理用の数値作成なので、会社ごとに違ったルールや作成方法があります。
税務申告は、どこの会社にも必ずある業務です。
- どんな会社
- どの税目について
- いつまでに
- どんな内容を申告し
- いくらの税金を納付しなければいけないのか
全て法律で定められています。
随時業務(ときどき必要なときにすること)
- 税務調査対応
- M&A等プロジェクト参加
税務調査の対応は、税務署から税務申告の内容が正しいかどうかチェックしにやってくる調査官の対応です。
対応の仕方によって
- 調査の期間
- 調査の厳しさ
- 実際の追徴金額
が変わってきます。ウソなどついてしまえば、罰金的な追加納税を要求されることもありえます。
かなり神経を使う仕事のひとつです。
このほか、M&A等のプロジェクトが立ち上がると、経理部員もメンバーに加わることが多いです。
- 買収先の会社の評価
- 資金繰り
- 決算や税金への影響調査
などが課題になります。
時間のある人は、日本商工会議所が運営する実務支援サイト「業務の教科書」にも目を通してみてください。
経理の価値観
ここでは、経理部特有の価値観あるあるをご紹介します。
上司よりも法律がえらい
経理の仕事で重要なのは、ルールに基づいて処理することです。
予算管理なら社内規程に、決算処理なら会計基準に、開示資料作成なら上場規則や開示府令にそって仕事をします。
特に、財務会計(社外への情報開示のための業務)では、基本的にルールからの逸脱は許されません。そんなことをすれば、粉飾決算や脱税になってしまうからです。
上司もそれがわかっているので、「オレが右っていったら右だぁ!」というタイプの上司はあまりみかけません。
役職や経験がなくとも、「会計基準にこうかいてあるから、こう処理すべきだと思います」と主張は、受け入れられることが多いです。
経理の世界では、上司よりも法律がえらいのです!
速さよりも正確さ
経理の仕事では、「1円の間違いも許されない」場面があります。(みなさんのイメージ通りですかね。)
ですから、初心者経理マンは、スピードよりも正確性に最大限の注意を払いましょう!
間違いのない資料を作り続けることが、信頼につながります。スピードアップはそれからでも遅くありません。
他部署では「7割の資料を最速でつくれて優秀」と見られていた人が、経理では「3割も間違ってるゴミしか作れない人」と思われてしまうケースもあります。
神は細部に宿る
正確な仕事をするために、経理には資料のすみずみまで気を配る文化があったりもします。
- 誤字脱字がある
- 罫線の太さが不統一
- 表の中の数値が右揃えになっていない
このような資料は、手抜き仕事と酷評されることがあります(中身に関係なく)。
はじめは、「そんな細かいことどうでもよくない!?」と思ってしまうのですが、そのうち見えてくることがあります。
- 細かすぎてどうでもいい部分は、やっぱりどうでもいい
- でも、大事なところでミスをしないのは、どうでもいい部分までこだわる人だけ
まずは、細かいところも含めてカンペキな資料を目指しましょう!
スキルがないのは、身につければOKです。経験値がないのは、時間が解決します。
でも、価値観になじめないなら…あなたは、経理に向いてない可能性が高いと思います。
経理は、向き・不向きがハッキリする仕事です。向かない人が経理を続けても、なかなかツライものがあるでしょう。
向かない仕事を続けるのは、心身の負担が大きいですし、成果もあがりにくいものです。誰のトクにもならないので、時にはドライに決断することも重要だと思います。
「この価値観は微妙すぎる…」と思ったら、「あれ、オレって経理に向いてないのかも…」と思ったら、一度転職エージェントに相談してみてください。
今は転職市場が活況ですから、意外にすんなりと良い転職先が見つかってしまうかもしれませんよ。
詳しくは、以下の記事もご覧くださいね。
経理に必要な知識
ここまででも繰り返しお伝えしてきた通り、経理に配属されたら、経理知識は絶対に必要です。
基礎知識がないと、周囲の経理マンが何を言っているのかさえわからない状況になりかねません。文字通り「話にならない」のです!
知識のない担当者は、できる業務が限られます。役職のある総合職社員なのに、パートさんや派遣さんと同じ仕事しかできない…なんてことになりかねません。
知識のないマネージャーは、信用されません。難易度や分量がわからないので業務配分もできず、重要性も専門性もわからないので業績評価ができません。
さて、経理知識といっても、会計基準・税法・開示府令など、学ぶべきものはたくさんありますよね。
でも、経理初心者は迷う必要はありません。最初に学ぶべきものは、まちがいなく簿記です!
まずはとにかく簿記。なにはなくとも簿記。簿記はすべての基礎なのです。
経理をやるなら簿記が絶対に必要な理由については、以下の記事をご覧ください。
勉強方法としては、日商簿記検定の取得がおすすめです。受験者の多い有名資格なので
- 教材がしっかりしていて学びやすい
- がんばった度合いがわかってもらいやすい
- 知識レベルもわかってもらいやすい
からです。
3級からはじめて、少なくとも2級まで取得しましょう。日商簿記検定2級をもっていれば「とりあえず経理の基礎知識はあるんだね。」と思ってもらえます。
日商簿記検定に関する詳細情報(勉強方法・難易度・おすすめテキストなど)は、日商簿記3級のまとめ、日商簿記2級のまとめをご覧ください。
経理部に配属された経理初心者が、今すぐやるべき3つのこと
さて。ここまでに書いたことを総合して…配属が決まった経理初心者に、今すぐやってほしいことは以下の3つです!
- 電卓を買う
- 経理に関する本を読む
- 日商簿記検定の勉強をはじめる
ひとつずつ解説していきます。
電卓を買う
経理マンに必須のアイテム、それは電卓です。12桁以上表示可能な電卓を、今すぐ購入しましょう。
私フルーツのおすすめの電卓はCASIOのJS-200W-N。そこらへんの安物とは、使い心地が全く違います。
- 見やすくて
- すべらなくて
- 押しやすい!
- さらに静か!
- そして早打ち対応!
買い替え不要で10年以上使えるアイテムです。毎日必ず使うものなので、快適なものを選びましょう。
経理に関する本を読む
次は経理に関する本を読むこと。1~2冊目を通しておけば十分です。
経理でよく出てくる言葉になじんで、周囲の経理マン・経理ウーマンとの会話をスムーズにするのが目的です。
1,500円程度のお金や、数時間の時間を惜しんではいけません。
配属当初は経理部のみんながあなたに注目しています。
- ちょっとしたことを知っているかどうか
- 勉強していそうかどうか
かなりじっくり観察されている可能性があります。バッチリ好印象をねらっていきましょう。
日商簿記検定の勉強をはじめる
そして一日も早く、簿記の勉強をはじめましょう。日商簿記検定2級への合格が目標となります。
学び方としては、資格スクールの利用がおすすめです。
簿記2級レベルの知識を
- 最短時間で
- 正しい理解に基づいて
学習する必要があるからです。(独学ではキビシイです。)
既に経理に配属されてしまったあなたには、時間がありません。一刻も早く簿記を身に着ける必要があります。
しかも、理解が正しくなければ、実務では使い物になりません。パズルのように問題を解くだけの浅い学び方をしても、周囲の経理マンにはバレバレです。
具体的には、クレアールがおすすめです。
- とにかく効率重視で
- 重要な範囲だけを
- きっちり理解して
- 最速での合格をめざす
ハイクオリティな学習プログラムだからです。
「もう少し詳しく知りたい!」という人は、以下の記事をチェックしてみてくださいね。
※「Web講座じゃなくて、通学講座がイイ!」というこだわりをお持ちの方は、資格の大原を選んでください。私も通学経験がありますが、大手有名予備校だけあって、かなり良くできた講座で大満足でした。
「高いだけのクオリティはあるんです!」と声を大にして言いたいのですが…
個人のお財布事情はそれぞれ。予備校代がどうしてもキビシイという初心者経理部員も、中にはいるでしょう。
と、いうことで、そんな経理部員のための裏技をご紹介します。
それは、Accountant’s Library(アカウンタンツライブラリー)というネットスクールのプレミアムプランを利用することです。
- 月額980円で、経理初心者のためのコンテンツが見放題!
- もちろん、簿記3級・2級の動画講座も見放題!
- 980円とは思えない、充実の講義内容!
- しかも登録月無料のキャンペーン中。
同月24日までに解約すればゼロ円という、コスパのすさまじいサービスです。
本当は、「最短で正確な簿記の知識を!」という目的からして、わからないことをすぐ質問できるクレアール・大原をおすすめしたいです。
でもどうしてもお財布事情が厳しいという人は、きらめずにアカウンタンツライブラリーを試してみてくださいね。
詳しくは、こちらの記事↓もご覧ください。
もしも勉強に行き詰ったら、こちらもご参考になさってください。
まとめ:経理初心者のみなさまへ
ここまでの話をざっくりまとめると…
経理部で初心者が生き延びるためのポイントは
- 経理について学ぶこと。まずはとにかく簿記!
- 知識がつくまでは謙虚でいること。
この2点です。
多くの経理初心者をみてきた経理部員が語る、生の声です。ぜひ参考にして、よい経理マン生活をお送りくださいませ。
こびと株.comの運営メンバーは、全員が現役経理部員です。 「もっとこんなことがききたい」「これがわからない」「こんな点が不安だ。対策が知りたい」などありましたら、お気軽にコメントください♪ せっかく入ってきた経理業界での経験が、みなさまにとってすてきなものになりますように!
おまけ:経理部に配属された経理初心者が、1年後にやるべき3つのこと
1年間せっせと勉強し、一生懸命仕事をすれば、経理知識は飛躍的にのびているはず。せっかく身に着けた知識を、会社でしか使わないのはもったいないです。
そこで、経理歴1年の頃におすすめしたいことが3つ!
- 家計管理を見直しましょう
- 投資をはじめましょう
- 転職価値をチェックしましょう
家計管理の見直し
これ、こびと株.comメンバーが最近はじめたことです。4人そろって感想は「もっと早く始めていればよかった!」。
経理の知識があると、ムダが見つけやすいですし、大きな買い物のときに検討すべきポイントがわかります。
会社のおカネを管理するための知識は、自分のおカネを管理するためにも使えるということです。
ぜひ、賢い家計運営に役立てましょう♪
投資の検討
同じく自分のために経理知識を役立てる方法として、投資への挑戦があります。
こびと株.comメンバーは、配当金を得るための投資を行っています。その際、投資先を安心して選べるのは、自分たちで財務諸表をみて、会社の財政状態や経営成績をチェックすることができるからです。
みなさまもぜひ、チャレンジしてみてくださいね♪
転職価値のチェック
最後におすすめするのは、転職価値のチェックです。転職する気持ちがあってもなくても、自分が転職市場でどのくらい評価されるのか、知っておくことは重要です。
経理として働き始めたなら、経理としての転職が可能になっているはず(経理業界は「実務経験」がかなり重視される業界です)。
ぜひ、定期的に自分の市場価値を確認しましょう♪
※私フルーツの転職活動の記録もよろしければご覧ください。
それではまたっ!
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