経理の仕事をしていると、時たま、こういう声がきこえてきます。
この記事は
- 経理に配属されて不安になっている男性
- 経理の男性に、「?」と思っている女性
- 友人・知人が経理マンになって、心配している人
- 「経理は女の仕事かな?」と思っている人
のための記事です。
目次
- 1 経理部の男性総合職Q&A
- 1.1 Q1:経理って女性の仕事じゃないの?
- 1.2 Q2:経理部って女性の職場?
- 1.3 Q3:経理部の男性ってどんな人が多い?
- 1.4 Q4:経理の男性って細かすぎない?
- 1.5 Q5:経理に配属されるのって、男性総合職にとっては左遷?将来性は?
- 1.6 Q6:男性経理部員って年収が低い?
- 1.7 Q7:男性経理部員が年収アップするには?
- 1.8 Q8:男性経理部員は結婚できない?
- 1.9 Q9:経理におもしろい仕事・評価される仕事ってあるの?
- 1.10 Q10:男性経理部員が女性経理部員とうまくやるには?
- 1.11 Q11:経理の転職は、男性の方が難しい?
- 1.12 Q12:経理に興味が出てきた男性は何をすべき?
- 2 経理部の男性総合職まとめ:経理は専門職!
経理部の男性総合職Q&A
経理マン(ここでは、経理部の男性総合職社員を指します)について、Q&A形式でご紹介します。
たくさんあるので、気になるところだけ拾い読みしてくださいね。
Q1:経理って女性の仕事じゃないの?
A1:男性を含め、総合職の仕事もたっぷりあります。
これは、経理で働く女性総合職にとって、かなりイラッとするニュアンスの問いかけだったりします。
とはいえ、世間的にはまだまだそういった感覚があるのも事実。
たぶん、「経理=単純事務=一般職や派遣さんの仕事=女性の仕事」というイメージで言っているのだと思います。
実際、経理部には、派遣さん達にお任せする定型業務もたくさんあります。
- 伝票と請求書類の突合せ
- 定型的な仕訳入力
- 書類の整理
- 簡単なデータ加工
といった仕事です。
一方、経理部には付加価値の高い仕事もたくさんあります。
- 専門知識を必要とする会計・税務判断
- 経営への提言
- 事業部を数字でサポート
- 会社のガバナンス強化
- 事務を担当する人たちのマネジメント
といった仕事です。男女問わず、総合職はこちらを担当することになるでしょう。
これらの仕事のスキルは、転職市場でも高く評価される、専門性の高いスキルです。
Q2:経理部って女性の職場?
A2:女性比率が比較的高いのは事実です。
マイナビAGENTの調査によれば、女性比率は46%程度。
私自身の勤務先でも、女性比率は40%程度。確かに、他の部署と比べて女性の多い職場です。
とはいえ、
- 男性の方が多い
- 総合職の女性比率は15%程度(当社の場合)
といった点を考慮すると、「女性の職場」という雰囲気はあまりありません。
基本的には、むしろ男社会(おじさん社会)と言えるでしょう。
基幹業務・付加価値業務を担当するのは総合職。総合職に限れば、圧倒的に男性が多い職場ですからね。
Q3:経理部の男性ってどんな人が多い?
A3:人それぞれです。あえていえば、慎重派が多めかもしれません。
「経理マン」というと、一定のイメージ(細かい、厳格、無口など)を持つ人が多いようです。
確かに、全体として「慎重派が多い」のは事実かと。
細かさ具合やおしゃべり度合いなどは完全に人それぞれですが、物事をグイグイ進める猪突猛進タイプは少ないように思います。
とはいえ、実際に経理部で働いてみると
ということに気づきます。
- 印刷のカスレも許せない細かさ
- 厳密なスケジュール管理
- 雑談ゼロの大人しさ
というタイプの経理マンもいます。
でも一方で
- どんぶり勘定で物事を進める感覚派
- 予定は未定、毎日変わるスケジュール
- 口から生まれたプレゼン上手
みたいなタイプも、少なからず存在します。
Q4:経理の男性って細かすぎない?
A4:人それぞれだけど、担当分野による傾向はあるかもしれません。
経理マンでも、細かさは人によってかなり違います。
あえて傾向で言えば、担当分野によって
- 単体決算:細かい人が多い
- 連結決算:意外にザックリの人が多い
- 管理会計:緩急つく人が活躍する
イメージですね。
- 家計管理がきちんとできる
- 行き当たりばったりにならない
- 事前準備・調査をした上で意思決定をする
なんて、安心じゃないですか?
もちろん、マイクロマネジメントをしたがるタイプもいるので、このタイプと生活するのは大変そうに思いますけれども…。
Q5:経理に配属されるのって、男性総合職にとっては左遷?将来性は?
A5:左遷ではありません。
もちろん会社や状況によりますが、一般的には、左遷ではありません。むしろ、経理部配属は出世コースの一部というケースも少ないです。
私の勤め先でも、いわゆる「経営幹部候補生」が年に数名、経理部に配属されてきます。
彼らは経理部で数年、
- 会計的な考え方
- 財務諸表の見方
- 当社の財務数値の状況
などを学んだあと、企画系の部署に異動していきます。
もちろん会社によっては、経理が「日の当たらない裏方仕事」扱いされていることもあると思います。
ただ、「経理マン」ときいて
と判断してしまうのは早すぎますので、ご注意下さい。
経理部への異動辞令を受け取った方も、気落ちする必要はありません。せっかくですから、バッチリ専門性を身に着けて、できる経理マンとして活躍しちゃいましょう!
Q6:男性経理部員って年収が低い?
A6:経理の平均年収は比較的高めです。
でも結局は、どこの会社に勤めているかによります。
経理の平均年収は、502万円です(転職エージェントDODAより)。
日本人の平均年収は約420万円ですから、経理の年収は約1.2倍。
経理は、比較的高い給与が得られる職種と言えます。
とはいえ、個々の経理マンがもらえる給料は「どこの会社にいるか」で決まります。(スキルによって決まるわけでも、経験によって決まるわけでもないので、注意が必要です。)
- 給与水準の高い会社の経理マンは、高い年収をもらっていますし
- 給与水準の低い会社の経理マンは、低い年収しかもらえません
年収の高い会社ほど仕事がラクな傾向にありますし、年収の低い経理は消滅していく恐れもあります。
Q7:男性経理部員が年収アップするには?
A7:給与水準の高い会社に転職する必要があります。
Q6にも書いた通り、経理の年収は、どこの会社で働くかによって決まります。
ですから、経理で年収を上げていくには、転職によって給与水準の高い会社にうつっていく必要があります。(これは男性でも女性でも同様です。)
給与水準の高い会社に転職するには
- 実務経験
- 資格
- 学歴/職歴
- 年齢
- タイミング(転職市場の状況)
などがポイントになります。
必要な実務経験や資格を若いうちに手に入れて、売り手市場のときに転職すればOKということですね。
以下の記事も参考になさってみてください。
Q8:男性経理部員は結婚できない?
A8:全くそんなことはありません。
まずは実例から。私の勤務先の男性経理部員たちは、ほぼ全員が既婚者です。
例外は、20代の数名のみ。彼らもお付き合いしている女性はいるようなので、ある程度の年齢になったところで結婚を考えるかもしれませんね。
経理の情報交換会に集まる男性を見ても、左手の薬指に指輪をしている方は多いように思います。
というのが、個人的な感覚です。
経理は専門職。人によっては会計士以上の専門知識をもって活躍しています。
- 転職価値が高く、安定した働き方ができる
- 予定が組みやすく、休みがとりやすい
- 残業もある程度コントロール可能(ブラックな職場をのぞく)
- 外注・システム化で、業務負担は減少傾向
ということで、安心して結婚生活が送れそうかな、と思います。
Q9:経理におもしろい仕事・評価される仕事ってあるの?
A9:何がおもしろいかは人それぞれですが、私はめっちゃ経理おもしろいです。
評価される仕事・付加価値の高い仕事は、バッチリあります。
何を「おもしろい」と感じるかは人それぞれです。
とはいえ、「私たち(このサイトの運営メンバー)の場合」で言えば、こんな記事↓書いちゃうくらい、経理はおもしろいです。
私は、特に
- インプットが、即アウトプットにつながる
- 仕事というより、パズルゲーム
というあたりが気に入っています。
経理は、ルーチンワークのイメージが強いかもしれませんが、付加価値の高い・評価される仕事もバッチリ存在します。
一言で言えば、会計・税務の知識を駆使してビジネスの役に立つような仕事です。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
Q10:男性経理部員が女性経理部員とうまくやるには?
A10:職位・職掌による役割の違いを意識することです。
会社は仕事をする場です。仕事をする場である以上、そこで大事なのは、基本的に
〇職位による役割の違い
×性別による違い
です。
どちらも総合職なのであれば、男性でも女性でも同じように扱いましょう。
- (女のコに頼めばいいよね)コレやっといて!
- (女性の仕事だよね)お茶出し頼むね!
- (男性だから丈夫だよね)残業よろしく!
みたいな動き方はNGです。
反対に、係長or平社員、総合職or一般職、正社員or派遣社員など、職位・職掌が違う人は、違う扱いしましょう。
給料が違うので、当然ですね。
- 係長が庶務をやって
- 派遣社員が付加価値の高い仕事をする
というのでは、納得感・公平感がありません。
もちろん、男性にも女性にも、どうしようもないトラブルメーカーというのは一定数存在するわけですけれども…。
Q11:経理の転職は、男性の方が難しい?
A11:全くそんなことはありません。
今年の当社の中途採用は、3名。全員男性です。
過去の転職者をみても、経理マンの転職はめずらしいことではありません。
Q12:経理に興味が出てきた男性は何をすべき?
A12:経理に詳しい転職エージェントに相談するのが第一です。
こんな風に思い始めた男性の方、ぜひ一度、経理で働く未来を考えてみてください。
今、経理の転職市場は売り手市場。年齢や職歴によっては、未経験でも好条件の求人がたっぷり見つかります。
※マイナビAGENTは、経理未経験者を含め、非常に親切&丁寧なサポートをしてくれる転職エージェントです。未経験のあなたが経理の情報を入手するなら、利用必須のエージェントと言えるでしょう。
ちなみに、既に経理に異動になった男性総合職の方。経理は転職がしやすい職種です。
数年働いて実務経験を身に着ければ、年収アップの転職も夢ではありません。ぜひ、定期的に自分の市場価値をチェックして、より良い働き方をして見つけてくださいね。
経理部の男性総合職まとめ:経理は専門職!
経理は、専門性の高い仕事です。
- ルーチンワークしかない
- つまらない
- 評価されない
というわけではありません。
男性総合職の経理マンはたくさんいます。
- 年収は高め
- 会社によっては出世コース
- ワークライフバランスがとりやすい
- 転職しやすく、年収アップがねらいやすい
ということで、悪くない仕事だと思います。
※万一、「ウチの会社ではそうじゃない。経理は窓際部署だ…。そんなところに配属されてしまった…」という人がいたら、すぐに転職すればOKです。転職で「将来有望な経理マン」への道を歩みだせます。
それではまたっ!
※関連記事です。
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