目次
蔵王産業の配当金は期待できる?要点だけ知りたい!
こびと概要
項目名 | 内容 |
---|---|
本名 | 蔵王産業 |
誕生月 | 1956年4月 |
仕事の内容 | 環境クリーニング機器等の製造・販売 |
配当献上月 | 6月(予定) 12月(予定) |
特徴 | ・メーカー機能を持った専門商社 ・独自仕様の環境クリーニング機器(清掃機器・洗浄機器等)を海外から輸入、国内で販売 ・ファブレス(製造部門をもたない)企業でありながら、研究開発に取り組む ・実演販売の実施 |
主なリスク | ・製造業・ビルメンテナンス業の経済状況 ・特定の取引業者(海外)への依存 ・土地の含み損 |
重要項目No.1:投資効率
「投資額の何%の配当金を得られるか?」
「株価の下落リスクは低いか?」
以上2点を確認します。
配当利回り4.19%
PBR 1.04倍
(※いずれも2023年7月14日の終値ベース。)
重要項目No.2:配当姿勢
「オーナーに対する配当をどのように考えているか?」を確認します。
株主への利益配分と会社の体質強化のための内部留保との調和を図りながら、配当につきましては配当性向重視の方針を維持してまいりたいと考えています。今後の配当金額の決定につきましては、長期的な観点で株式を保有していただくため、グループの事業展開や財政状態のほか会計基準の変更等特殊要因による業績変動等を総合的に勘案し、毎期の業績に応じて配当性向40%程度を目標として行ってまいります。税務上の繰越欠損金の発生により、法人税等の支払額が減少するため配当性向を10%引き下げておりますが、実質的な配当金額としては、従来の50%程度とほぼ同額になっております。
(「2020年3月期 蔵王産業有価証券報告書」の「配当政策」より一部修正・抜粋)
配当性向50%!日本の上場企業の配当性向は平均で3割弱(出典:2015/4/19付 日経新聞「配当性向 日本は欧米企業より低く」)といわれていますので、これはなかなか高い目標です。
利益はブレるものですから、配当性向の重視は必ずしも安定的な配当を意味しません。
それでも、この配当性向の高さは、「オーナーのもとへお金を運ぶことに一生懸命なこびとである」という印象を与えてくれますね。
この方針を参考にしつつ、過去の配当実績と、当期の配当予想を並べて確認しましょう。
配当 | 2010/3 | 2011/3 | 2012/3 | 2013/3 | 2014/3 | 2015/3 | 2016/3 | 2017/3 | 2018/3 | 2019/3 | 2020/3 | 2021/3 | 2022/3 (予想) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中間 | 0 | 0 | 15 | 18 | 22 | 23 | 24 | 27 | 27 | 30 | 30 | 22 | 26 |
期末 | 18 | 31 | 21 | 26 | 24 | 27 | 31 | 28 | 34 | 31 | 31 | 31 | 27 |
合計 | 18 | 31 | 36 | 44 | 46 | 50 | 55 | 55 | 61 | 61 | 61 | 53 | 53 |
今のところ、「配当性向50%程度を目標」にがんばっているようです。
重要項目No.3:配当継続力
「最近の配当実績と同水準の配当を何年間継続できるか?」を確認します。
① 23.7年(調整後利益剰余金ベース)
② 21.3年(修正ネットキャッシュベース)
以上、こびと概要と3つの重要項目をチェックしてきました。
「このこびと株に興味を持った!」という方は、以下「もっと詳しく知りたい!」をご覧になって下さい。配当に関連する主要情報について、さらに詳細なデータを記載してあります。
蔵王産業をもっと詳しく知りたい!
主要財務情報(直近10年)
(1)損益計算書・貸借対照表関係
一覧表(Excel Onlineのデータを表示します)
【筆者3点コメント】
①営業利益率が高水準。(過去12年平均で約14%)
②過去12年間一貫して、高い財務安定性。(80%以上の自己資本比率、550%以上の流動比率を維持)
③ひたすらに豊富な現預金。
2021年3月期末時点で、有利子負債ゼロ(無借金経営)、かつ総資産の半分以上が現預金(又は容易に換金可能な有価証券等)です。これだけ現金があれば、安心ですね。高い配当性向の秘密はここにあるのかもしれません。
しかし、裏を返すと、「社内に溜めているだけの現金がありすぎる」という見方もできます。「もっと効率的にお金を使いなさいよ!できないなら配当してオーナーに返しなさいよ!」という見方です。この状況で減配している2021年3月期決算は、長期的な安定配当を願うこびと株オーナーにとって少しがっかりの内容でした。
このあたりをどう見るかが、このこびと株の評価の分かれ目になるかもしれません。
(2)キャッシュフロー関係
一覧表(Excel Onlineのデータを表示します)
【筆者3点コメント】
①過去12年間、景気変動にも負けず、毎年プラスの営業C/F
②2021年3月末現在のキャッシュ残高は66.9億円とかなりの高水準
③2021年3月期の年間配当金53円をベースにすると、配当総額は約3億円。2021年3月期のFCF約16.7億円で十分まかなえるレベルですね。
ちなみに減配前の配当金61円をベースにしても、配当総額は約3.8億円。来期以降は少なくともこの水準に回復しつつ、事業の状況を安定させての配当を期待したいところです。
直近10年の株価推移
直近の株価は、10年前の3倍近い水準です。少ない投資金額で効率的に配当金を増やすには、高値掴みをしないようにしっかり注意していきたいものですね。
こびとの過去のつぶやき
こびと目線での決算速報やIR解説などを記事にしています。
ゆるゆるピックアップ!
一度使ってみて欲しいのがこのアルマジロです\(^o^)/
富士岡山運搬機株式会社(出典:富士岡山運搬機株式会社HP ブログ スイーパー紹介「AM9D・AM7D」アルマジロ 蔵王産業 岡山県 搭乗式掃除機)
アルマジロ…。アルマジロとな。
どうやら蔵王産業の搭乗式中型動力清掃機(要するに車みたいになってて乗り込める、おっきい掃除機的なモノ…かな?)の通称だか本名だかがアルマジロというらしいです。
アルマジロ≒清掃用機械!?うーむ。不思議だ!だれか由来をご存知の方がいらっしゃったら教えてくださいな。
商品を売り切る営業力は、「実演販売」が支えている。数値だけでは伝わりにくい機械の能力を、実演によって伝える。高度な実演販売のスキルを持った人材が平均価格100万円の高額機械を販売しているのだ。
東洋経済(出典:東洋経済ONLINE「清掃関連企業が就職先として優れているワケ」)
やっぱり実演販売って特徴的ですよねー。見てみたいっ!
それはともかく、東洋経済ONLINEのこの記事、ざおうさんがめっちゃ褒められてます。オーナーとしてはうれしい限り。
いいね、いいね、ざおうさん!これからも高度な実演販売スキルをもった人材とともにがんばってねー!
(最終更新日:2023年7月16日)
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